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Members研究班紹介

消化器内科学講座

肝微小環境におけるオートファジー機能不全が肝疾患の進行に与える影響の解明と、病態進展のバイオマーカーおよび治療薬の開発

加齢や代謝異常関連脂肪性肝疾患/脂肪性肝炎(MASLD/MASH)では、持続的なリソソームストレスにより、肝内の実質細胞・非実質細胞のオートファジー機能不全が生じる可能性があります。当教室では、Rubiconの蓄積を伴う肝細胞オートファジー障害がMASLDの病態進展に重要であることを報告しました(図1)。

また、当教室ではシングルセル解析や空間的トランスクリプトーム解析に積極的に取り組み、肝内非実質細胞の機能解析にも注力しています(図2)。これまでに、肝星細胞オートファジーがGDF15を介して発癌を促進することを報告しました。現在、肝マクロファージや肝類洞内皮細胞のオートファジー障害がMASLD/MASHの病態進展や癌転移に与える影響について研究を進めています。

さらに、肝臓は多臓器との連関が重要な臓器であり、これまで当教室では脂肪組織オートファジーがMASLDの進展に与える影響についても報告してきました(図3)。消化器領域で代表される腸肝相関にとどまらず、心血管系や腎臓との関連も含め、診療科を超えた共同研究をオートファジーセンターで推進することを目指しています。

 

図1

図1

 

図2

図2

 

図3

図3

メンバー

疋田隼人、齋藤義修、福本賢二、相馬一超、山内亮平、河本泰治、浜辺友也

https://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/gh/index.html