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皮膚科学講座

原因不明真皮色素沈着症に於けるオートファジー異常の関与

原因不明真皮色素沈着症(Macular Pigmentation of Uncertain Etiology)は、文字通り病態が解明されていない真皮にメラニンが沈着し、難治の疾患群である。通常、表皮メラノサイトで産生されたメラニンは角質として排除される、もしくは真皮マクロファージにより貪食され、ライソゾームで消化されるが、本疾患では長期間真皮に滴落したメラニンが残存しる。本研究では、多量のメラニンを貪食したマクロファージではLC3の低下及びP62の上昇つまりオートファジー機能が低下し、消化不良に陥ることで色素沈着が遷延する病態を明らかにした。さらに、in vitro環境下でmTOR阻害剤であるラパマイシン処理すると、これらのオートファジー機能が回復することを確認し、新規治療の可能性を示唆した。

詳細は、Takiguchi K, Yokoi K, et al. J Invest Dermatol 2024を参照されたい。(図1

 

図1

図1

メンバー

種村 篤、横井 一範

https://www.derma-osaka-u.jp/